
「滴」
こちらは本編よりさらにギャグ色の強い番外編のような小話です。
テンションも割とスゴいですので読む方はそれなりのお覚悟を(笑)
それではスクロールでどうぞー。
「ぶはー! 疲れたぁ〜」
マントの外に付いた霜を払い落しながら、盛大に身震いをしてカイルが言った。
シークの谷から一番近い街だ。流石のファルーシュも、疲れた素振りを隠せない。偉そうに言うのも好きではない。二重に来る疲労に、深くため息を吐いた。
「はいはい、お疲れ様カイル」
「美味しいお酒が飲みたいな〜っと♪」
「はいは…っくしゅ!」
地上に着いたというのに一向にマントを外そうとしないファルーシュの行動の理由
に、カイルはやっと思い当たった。
案の定、マントを掴むファルーシュの手は冷え切っている。
「…やっぱり無理してましたねぇえ〜〜〜」
「無理は、してない…」
ちょっと悪戯が見つかった時のような顔をして、ファルーシュはいい訳めいた。
がすぐにカイルに反論される。なんかすごい屈辱。
「こーんな体温下げきってて、何が平気なんですか! なんかチョーシ乗ってバカスカつかってるなーとは思ってたんです!」
「うーん、魔吸もつけてたんだけどなぁ」
「赤月とファレナじゃ勝手が違いますよ! 土地の気が違うんですから、合わない紋章だってありますー!」
カイルに諭された! なんかものすごい屈辱!
内心ファルーシュはちょっと落ち込んだ。知識として知ってはいても、実際に体験するまで分からないことは多い。
「とりあえず、宿さがしましょーか」
「いいよ、飲みに行こう。何か食べたら落ち着く」
そして説明するよ、事の顛末を。
***
なんというか、こじつけですけど。
紋章も土地に因って属性とか特質とか変わるんじゃないかな、と。
シリーズ通して新しい紋章出る度下位紋章増えてる理由を、尤もらしく。